タイの工場認可について

こちらの記事では、タイで工場の認可を取得する際に必要な内容についてご紹介させていただきます。会社の登記方法に関しましては、飲食店設立の流れページでご紹介した内容と一緒になりますので、まだご覧頂けていなければ、是非合わせてご覧ください。
食品工場を設立する場合にはFDA(食品衣料品局)を各商品毎に取得する必要があります。こちらの取得方法についきましてはFDA取得方法ページよりご確認ください。
またタイではBOI(タイ投資委員会)の奨励企業に認定されると、色々なメリットがありますでその点も下記でご紹介させてください。

輸入卸売事業や、サービス、小売業などは基本的に50%以上の資本金比率で事業を行うことは禁止されていますが、製造業や輸出業については100%外資での設立が基本的に可能です。しかし日本の製造業とタイの製造業の範囲は違い事前に事業内容の確認が必要です。

具体的には、具体的にはOEM生産や受注生産、顧客がデザインや設計した製品の製造の請負は「工場の設備と作業員を提供するサービス業」とされ、製造業とはみなされないということです。これは生産設備の有無には関係ありません。

【外資企業の土地の所有について】

原則として、外国人(法人も含む)は土地を取得できません。しかし、BOI(投資委員会)奨励企業や、タイ工業団地公社(IEAT)認定の工業団地に立地する企業の場合、外資比率にかかわらず土地取得が可能です。また、1999年5月に改正された土地法では、4,000万バーツ以上の投資などの条件を満たした場合は、居住用に1ライ(1,600平方メートル)以下の土地の取得が可能となっております。

工場認可証の取得方法について

会社設立登記終了後、工業省に対し工場免許に関する許可申請を行いますが、(1)事業所 IEAT(工業団地公社)が管轄する工業団地に立地する、(2)IEAT管轄外の工業団地に立地する、(3)工業団地外の私有地に立地する、それぞれのケースにより手続きは若干異なります。また、いわゆる貸し工場の内装や改良の工事を行う場合でも、その規模や内容によって許可申請の対象とされますので注意が必要です。

事業所がIEAT管轄の工業団地に立地する場合、工場設置許可申請はIEAT事務局を通じて行うことができます。一方、IEAT管轄外の工業団地や工業団地外の私有地に立地する場合は、BOIの奨励の有無にかかわらず工業省本局または各県に置かれた工業省支局に対し許可申請を行います。工場設置許可申請では、会社登記証書、土地売買契約書、機械リストおよび配置図、建築設計図等が必要となります。

■ 期間 約1ヶ月
■ 申請先
1.IEAT管轄の工業団地に立地する場合
→IEAT事務局より申請

2.IEAT管轄外の工業団地や工業団地外の私有地に立地する場合
→各県の工業省支局より申請
■ 各種費用
1.申請料 100バーツ
2.工場設置許可書・工場拡張許可証 10万バーツ(5年更新)
3.仮許可書 1000バーツ
4.許可書延長 10万バーツ
5.工場事業手数料 年間3万バーツ

■工場認可証申請の際に 必要書類リスト
一般の工場の場合必要な書類は以下の通りです。

1.申請書(工場の概要を記入する)
2.法人登記簿写し(代表権、会社の目的部分)
3.工場所在地地図
4.工場内機械配置図(正確な縮図で、建築士の証明を付す)
5.工場設計図(正確な縮図で、建築士の証明を付す)
6.公害防止対策の説明書
7.土地売買契約書
8.機械リスト
9.その他必要書類

*工場許可を受けたあと、操業開始する場合は15日以上前に工業担当官へ通知しなければならない。

BOI(タイ投資委員会)について

タイ投資委員会(BOI)とは、投資政策の策定、投資案件の認可や恩典の付与を担うタイ工業省傘下の投資誘致機関のことです。

東京、大阪にもオフィスを設置し、セミナー等を通じて投資家への情報提供や対タイ投資相談を積極的に実施しております。

業種にもよりますが奨励企業に認定されると、法人税の免除、機械・原材料輸入税免除などの恩恵をうけることができます。また、研究開発など、国または産業の競争力を向上させる投資を行った場合や、地域分散や産業地区開発を促進するために特定奨励地域や工業団地などに立地した場合は、メリットベースの恩典として、法人税減免期間の延長などの恩典が追加となります。

申請者は、投資委員会が定めた条件を満たすと、さまざまな恩典を享受することができます。

こちらのサイト(BOI正式ページ)から詳しい情報をご確認いただけます。業種ごとの奨励企業の恩恵に関しましては、こちらのJETROのウェブページに記載されております。

BOI奨励企業になった場合の恩恵

1.税務上の恩典

1.機械類に対する輸入関税の免除/軽減(第28条、29条)
2.主要原材料に対する輸入関税の軽減(第30条)
3.研究開発目的で輸入される物資に対する輸入関税の免除(第30/1条)
4.奨励されている業種から生じる利益および利益配当に対する法人税の免除(第31条、34条)
5.奨励されている高度技術・イノベーション分野から生じる利益および利益配当に対する法人税の免除(第31/1条)
6.法人税の50%免除(第35条(1))
7.輸送費、電気代、水道代の二重軽減(第35条(2))
8.設備導入・建設費用の25%の追加軽減(第35条(3))
9.輸出製品製造目的で輸入する主要原材料に対する輸入関税の免除(第36条)税務上の恩典

2.税務外の恩典

1.外国人に対する投資機会調査目的での入国の許可(第24条)
2.投資が奨励されている業種に従事するための熟練労働者および専門技術者の入国の許可(第25条、26条)
3.土地所有の許可(第27条)
4.外貨の海外送金の許可(第37条)

BOI申請方法

1.払込資本金が1000万バーツ以上であること
2.最低一か国、海外にある支店又は関連会社を統括すること。
3.当初の投資金額は100万バーツ以上であること
4.創業当初の負債は登録資本金の3倍以下であること
5.近代的な生産方法および新しい機械を使用すること
6.販売(卸)価格の20%以上の付加価値をつけること
7.1000万バーツ以上の投資の際には、操業開始から2年以内にISO9000もしくは相当の国際基準を取得すること。
8.申請段階では個人で申請可能だが、正式に認可を受けるまでに法人を設立すること。
9.登録資本金は100%払い込むこと。

日本にも東京、大阪に相談事務所があるので希望の場合はこちらへ相談することが可能です。タイBOI正式ウェブページへ>>

タイで工場を設立されたい企業様のために、丁寧に当社スタッフがサポートさせて頂きます。
いつでもお気軽に日本語でご相談ください。

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